耳鳴り
耳鳴りとは、体外で音がしていないのに何か音がしているように感じる状態をいいます。
65歳以上の日本人の約3割にあると言われています。
耳鳴りには3種類、①拍動性耳鳴り ②非拍動性耳鳴り ③自覚的耳鳴り があり、
さらにタイプとして、①低音性耳鳴り ②高音性耳鳴り ③雑音性耳鳴り ④単音声耳鳴り に分かれます。
疲れたり、気圧の変化などでキーンという音が聞こえることがあると思います。それは生理的耳鳴りで特別な症状ではありません。
両側性の耳鳴りではなく、どちらかの耳だけに耳鳴りがある場合は、耳自体に異常が生じている可能性があります。
例えば、外耳道炎症、中耳炎、突発性難聴に伴う耳鳴り、聴神経腫瘍などです。可能な限り早めに耳鼻咽喉科を受診されてください。
脳に原因がある耳鳴りとしては、頭鳴り(あたまなり)、頭鳴(ずめい)があります。
平衡感覚の障害、回転性の激しいめまいなどが起こることもあります。脳に腫瘍などの病変がある場合もありますので、やはり耳鼻咽喉科の受診をされてください。
脳の興奮が原因の耳鳴り
人は年を取るとともに高音域の音から聞こえにくくなることはよく知られています。
高音の電気信号が脳に伝わらない状態が続くと、高音を聞き取るために電気信号を強くします。
すると脳が過度に興奮してしまい、音がないのに高音だけが聞こえてしまうようになります。
これが加齢性難聴から生じる耳鳴りとなります。
耳鳴りの9割の人が難聴で、難聴の半数の人に耳鳴りがあるそうです。
耳鳴りの原因
大きな原因としてはストレスがあります。
睡眠不足、
自律神経の乱れ、
不安、不満、疲労といったストレス、
片頭痛、緊張性頭痛、
肩や首の凝り、
動脈硬化による血流障害、
糖尿病、慢性腎不全、透析をされている、
といったことなどが耳鳴りの原因と考えられています。
共通点としては、血管が狭くなり、血流が悪いということがあります。
血流が悪くなることで、内耳(鼓膜の内側)の細胞や神経に十分な酸素や栄養が届かないことも原因になるようです。
関連する症状として、ウツ、不安、不眠、集中力の低下などがあります。
耳鳴りが緩和されれば関連症状も改善する可能性があります。
低気圧で耳鳴りになる
低気圧(大気の圧力が低い)と体にかかる圧力が低くなります。
体にかかる圧力が弱くなると、血管の内圧が低下して、血流がゆるやかになります。
聴覚の器官に送られる酸素や栄養が不足して、聴力が低下します。
脳が音の感度を上げるため、雑音なども増幅して耳鳴りになります。
また、体にかかる圧力が低いと、細胞や血管が膨張して神経を圧迫し、耳鳴りになります。
内耳の聴覚器である蝸牛という器官や、平衡感覚を司る三半規管は気圧の影響を受けやすく、
何だかわからないけど不快と感じる人が多いようです。
詳しくはめまいのページもお読みください。